《No.17》
演歌☆ケアマネの道


平成15年10月号


《MEMO》

利用者、家族、事業者、言い分は様々。一方的な話を鵜呑みにして、しょっちゅう痛い目にあったわぁ。
それもこれもあって、マネジメントってやっぱり難しい。
薬剤師仲間から突然の電話。

「まあ、お久し振りです。どうしましたか?」
「オカザキさんなら、詳しいかと思ってね。ケアマネってさ、どうやって替えたらいいんだい。一度担当に決まったら、交代できないのかな。」
「ケアマネが気に入らない。辞めさせたいってコトですか。」
「うん。患者さんからの相談なんだけど、何て答えたらいいものか。」

自慢じゃないが、私は何度もケアマネをクビになっている。『オカザキさんはいちいち電話で呼ばないと来てくれない!』利用者が激怒し、クビを通告されたこともある。何人も担当を持っていると、緊急の度合いというか、どうしても利用者に優先順位をつけてしまう。Aさんに比べてBさんは状態が落ち着いているようだし、今忙しいから後で、なんて風に。これはまったくケアマネの勝手な都合で、後回しにされる利用者には迷惑この上ない。でも、私の身体は一つしかないのよ‥‥。

「どういうところが気に入らないんですか?」
「一人暮らしのおばあちゃんなんだけどね。ヘルパーさんは毎日来ているけど、ケアマネはさっぱり来ないらしいんだ。」
(グサッ)痛。
「それで、離れて暮らしている子どもたちにおばあちゃんの悪口を言うんだって。呆けてるとか、ウソをつくとか。」
「で、呆けているんですか?」
「さあ、それは分からない。」

介護保険を利用するにあたって事業者と取り交わした契約書や重要事項説明書をじっくりと読んでみたことがあるだろうか。介護保険法の名の下に、これでもかこれでもかというくらい利用者保護の精神がトコトン貫かれていて、ケアマネであれ何であれ、事業者なんて本当に弱い立場なのだ。

♪貴方のいうことォ〜何でも聞くわァ〜遠慮しないでねェ〜
♪貴方の秘密は〜口が裂けてもォ〜決して誰にも言わないわ〜だから、私を信じてね〜
♪尽くして、尽くして、尽くしますゥ〜私、ケアマネェ〜
まるで、ド演歌の世界なのである。「措置制度から契約へ」とか何とか言っちゃって、こんな不条理な契約ってアリ?

「クビなんて、簡単ですよ。」
「そうかあ。山形と違って、こっちは狭い町だからさあ、色々しがらみもあるんだよ。」
町に一つしかない施設から来ているケアマネなので、家族は言いたいことも我慢しているというのだ。いつか施設にお世話になることがあるかもしれない。その時、おばあちゃんに不利にならないようにと様々な思惑が働くというのだ。
「ウソ〜」

家族の言い分を真に受けていいのかどうか。でも、このケアマネ、筋金入りのダメダメみたい。ポイポイ切り捨てられるケアマネがいる一方で、手厚くされるケアマネがいるというのは何だか不思議。え?同じダメダメが言っても説得力ないって。
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