《No.2》
介護保険用語の
基礎知識

平成14年7月号

《MEMO》

介護保険制度が始まり3年が経った。ケアマネって何をする人?もうそろそろ分かってもらっているかなと思ったら大間違い。新しいことが浸透するにはそれなりの時間がかかるモノなのね。
ま、ハンコをもらっているだけではありがたみも湧かないのでしょう。ケアマネの「スタンプラリー」というのだそうです。
介護保険に関する用語は、とにかく分かりづらい。聞き慣れない単語や舌を噛みそうなカタカナでできている。お年寄りにもその家族にも説明しにくい。
日本人の現状に合うように作り替えたとは言っても、元をただせば舶来ものの制度である。カタカナ言葉で準備を進めてきて、時の厚生大臣、現首相の鶴の一声で漢字に書き換えになった経緯があるため、困ったことに同じ意味の用語が2種類以上存在する。ケアマネとは、ケアマネージャーの略語、介護支援専門員と全く同じ意味。同様に、ホームヘルパー=訪問介護員、デイサービス(デイケア)=通所介護等々。

ある施設でショートステイ(短期入所介護)に来ていたお年寄り4〜5人に、「あなたのケアマネージャーは誰?」と尋ねてみたところ、「居ない。」「知らね。」「分かんね。」との返答。自分の担当ケアマネが誰か分かっている人はその中のたった一人だったとのこと。ケアマネなしでショートを利用しているなんて、あり得ないでしょうがぁ!
訪問する度「どちら様で?」と尋ねる利用者がいる。「まあ、おばあちゃんったら、オカザキさんでしょ、ケアマネージャーの。もう、しっかりしてよぉ」と慌てて脇から笑顔で取り繕う家族。キョトンとした顔のご本人。イヤ違う、おばあちゃんが呆けているせいではない。顔を憶えていただけるほど出入りもしていない私は、つい下を向いてしまうのであった。

そもそもケアマネとは、介護サービス計画(ケアプラン)を作成する専門職。ご自分や家族が介護保険のサービスを受けている方、ケアマネージャーは誰ですか?ケアプラン、見たことありますか?

「毎月、ハンコをもらいに来る人がケアマネで、その時の書類がケアプランだろう」
おおっと、それイエローカード。ハンコを押すのは、サービス利用票。本当のケアプランには、「利用者及び家族の介護に対する意向」「統合的な援助の方針」「援助目標」「援助内容」等が書かれ、左上に第1表、第2表とついているから、要チェック。

今だから告白するが、初心者の私は当初、サービス利用票がケアプランだと、月一回ハンコもらうことが大事な仕事だと思っていた。「まさか、勘違いしてないべな、オカザキさん」と他所のケアマネから指摘され、サッと血の気が引く思いをしたのは、制度が始まってから軽く半年が過ぎた頃だった。

「ケアマネ?そういえば、ここ何ヶ月か見掛けないなあ」
それ、明らかにレッドカード!
ケアマネは忙しい。その上、どのケアマネも困難ケースを抱えている。それらに毎月の活動時間のほとんどを取られてしまい、問題の少ないケースは申し訳ないと思いつつ、後回しになってしまうのが現実である。困難ケースでストレスを溜め、行かなきゃ行かないでストレスになる。採算を考えても、なかなか報われないのである。
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