《No.8》
介護認定の仕組み


平成15年1月号

《MEMO》

山形市の介護認定審査会では、1チーム5名の審査委員がおよそ2時間で40名分の審査判定をする。計算上は一人3分しか時間がかけられない。公平にしかもてきぱきと。後半は頭がしびれてきます。いや、ホントに。
平成15年春から、介護認定の一次判定ソフトがまた新しくなるので、慣れるまで大変だろうなあ。
介護保険が始まる何年も前から、本番に向けた様々なモデル事業が、当時の厚生省により全国各地で行われていた。もちろん、私の住む山形市でも。

私は、平成十年から介護認定審査会の審査委員をしている。コンピューターによる一次判定と、調査員の記述による特記事項、主治医意見書を見比べて、心身状況に相応しい要介護度を審査判定する役割だ。モデル事業では、7人の審査委員、市役所の担当者、オブザーバー、総勢20人くらいだったか、当初はたった一人の認定審査に一時間以上かかることもあり、これは大変だと思ったものだ。

要介護度は、症状の重さではなく、介護にかかる手間を基準としている。例えば、おとなしい寝たきりよりは、痴呆でどこに行ってしまうか常に目が離せない人の方が、介護の手間がかかると判定される。家族の助けを借りてやっとやっとトイレに行くという人が、状態が悪くなって、トイレに連れて行く必要が無くなった、おむつ交換だけで済むとなると、逆に要介護度は下がるといった具合。

利用者の状況は時々刻々変わる。決まった仕事のように見えて、ケアマネは忙しい。あれもこれも、しなければならない。仕事は山積み。何とか時間をやりくりしても、プライベートが犠牲になることも多い。私も、一応は主婦。子どもたちは、お母さんがどんなに忙しくても容赦なし、母親業はそうそう手抜きできない。‥‥だから、私の場合、家事は徹底手抜きになってしまうのである。(あれ!ホント?苦しい言い訳ネ)

我が家の娘は今、3歳。おしゃべりが達者になって、意志疎通はバッチリ。オシッコも失敗しなくなってきた。幼児は、成長の過程で、身体能力、知的能力、生活技術をひとつひとつ身につけていく。年を取ると、逆に、獲得した能力をひとつづつ失っていく。そして、それには個人差がある。
我が子も、確実に成長している。その様子を見て、つい私は考えてしまう。「この子たち、要介護度でいうと、どれくらいかな」(これって一種の職業病?)

生まれたての2〜3時間ごとの授乳が必要な新生児は、間違いなく要介護度「5」。ハイハイが始まった頃から言っても聞かないギャング時代は、限りなく「5」に近い「4」。多少の食べこぼしはあっても自分でゴハンが食べられる現在は「3」といったところ。一人で留守番もできるようになった小学生のお兄ちゃんは要介護度「1」かな。お金の計算苦手だし、まだゴハン作れないものね。

じゃあ、ウチのじいちゃんは要介護度「1」だから、小学生並みなのか、「3」だと3歳児かということではない。あくまでお世話の必要な度合いなので逆算はできないのである。

「寝相が悪いぞ、君たち」布団を直しながら子どもたちの寝顔を見る。もうちょっとこのまま、大きくならないでね、と母は勝手なことをつぶやくのだ。
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