《No.1》
プチ情報公開宣言


平成16年6月号



《MEMO》

「何だか分かりづらい」の声に応えて、身近なようでさっぱり知られていない薬の話、医療費のこと、薬剤師の実態をご紹介します。
またまた、どうぞよろしくお付き合い下さいませ(^。^)
ある日のこと。エイブル薬局での常連さんとの会話。
「オカザキさんは、薬局で勤めて何年くらいになるんだ?」
「そうねえ。かれこれ10年は過ぎたかな。どうして?」
「うちの孫が来年、高校卒業すっから、薬局で働いたらどうかと思って。薬剤師でよ」
「う〜む(絶句)」

私の職業は、薬剤師である。薬剤師であることに誇りも愛着も持っている。しかし、薬剤師がいったい何をする人なのか、悲しいほど知られていないことも、よ〜く分かっている。業界だって、この現状を認識していて『薬のことを薬剤師に尋ねよう』というPRキャンペーンを行ったりしている。え?そんなの聞いたこともないって。

医師の処方に基づき、病気やケガの人に治療に必要な薬剤を供給し、同時に、有効かつ安全に使っていただくための情報を提供することが我々の仕事だ。
薬剤師の資格を取るには、大学の薬学部か薬系大学を卒業してから国家試験を受け、それに合格しなければならない。病院や町の薬局で何年修行を積んでも、それだけではダメ。医学部を卒業しないと医師にはなれないし、看護師養成機関を卒業してからでないと看護師になれないのと一緒。そう説明すれば分かってもらえるだろうか。

厚生労働省の統計によると、山形県内には千六百人を超える薬剤師がいるらしい。この中には、製薬会社や検査機関に勤務する人、行政職、それに資格だけのペーパー薬剤師も含まれている。医薬分業が進んで、院外処方せんを発行する医療機関が急増した。それに伴い、いわゆる調剤専門薬局もたくさんできた。病院や町の薬局で調剤業務に携わる薬剤師の比率は年々増えて、今や全体の三分の二となった。

「どうせお医者さんの指示通りに薬を揃えるだけだろう。ぐずぐずしないで早くよこせ!」
まるで自動販売機並みの扱い。薬価基準に載っている医療用の薬は、一万七千種類。調剤した内容に間違いはないだろうか、他の薬との飲み合わせは大丈夫だろうか、‥‥チェックOK。あ、在庫が足りない。すみませ〜ん。大至急取り寄せの手配。裏方の事情はキビシイ。

「仕組みが分かりにくい。同じ薬なのに、毎回料金が違う。なんだか信用できない」
処方薬の場合、薬の値段に基本料や調剤料などを上乗せし、決まったルールに従って計算することになっている。時として、薬が減量になって料金が上がることもある。ルールは年々複雑になり、もはやコンピュータなしに薬代を計算することはできなくなってきた。

「薬九層倍と言うし、くすり屋はよほど儲かるんだろうなあ」
誤解です。一度そんな目に遭ってみたいと心から思う。薬価差も名義貸しも過去の話。うまい話などどこにもないのだ。
 意外と知らない薬の話、医療費のこと。くすり屋さんのホンネ、プチ情報開示します。
次へ 目次へ戻る TOPへ戻る