《No.2》
もったいな〜い


平成16年7月号



《MEMO》

捨てるだなんて!
余っているならそう言って欲しい。余らないで済む方法を考えるから。
やっぱり、ねえ、自分が作ったもの(調剤した薬)がゴミ箱行きだなんて、悲しい。
先月号で『プチ情報公開』を宣言した途端、愛読者の方々からほいづん宛に質問など舞い込んでいるとのこと。むむっ、薬についての関心の高さを喜んだらいいのか、それとも今までのPR、説明不足を反省すべきなのか‥‥。

ほいづん編集・発行人曰く、「何だか分からないことだらけ。い〜っぱい」
「いっぱいって、例えば、どういうこと?」
「そうね。余った薬を捨てるとき、どうすればいい?燃えるゴミに出していいの?そもそも分別の仕方が分からない」
「ああ、そういうこと。錠剤やカプセル、軟膏とかは容器から中身を取り出して、紙や封筒に包んで燃えるゴミに出せばいいし、目薬とか液剤は下水に流して捨てればいいのよ。最近は、容器の方にも紙とかプラスチックとか、きちんと表示されているからその通りに分別して捨てれば、‥‥っていうか、何で捨てるのよ!何で余るのよ!」
話しながら、ムラムラと怒りがこみ上げてくる。

「たまった薬の処分に困っている人って、結構多いのよ」
 知っている。お年寄りの家では何度もそれを目撃している。何ヶ月前、何年前に渡された薬の束が、茶箪笥や押し入れの奥、あらゆる場所からゴソッと発見されるのだ。主治医の処方通りに服用していれば余るはずはない。症状が良くなって、もう治療の必要が無くなったというのなら話は別だが。
「ああ、もったいな〜い!」

その昔、外来医療費の本人負担はタダという時代があった。徐々に値上がりして、今は3割負担が当たり前で、高齢者は、1割か2割の負担。そう。裏返せば、残りの7、8、9割は税金で賄っているということを私たちはつい忘れがちである。どうせタダだから、安いから、自宅に大量の薬が残っていても、次々と薬を処方してもらう。こともあろうに、それを捨てるだなんて、税金の無駄遣いだー。

それ以上にもったいないと思うのは、薬をキチンと正しく飲んで治療を続けていれば、病気を軽症のまま維持できるかもしれないのに、症状を進行させたり重症化させる可能性もあるということだ。例えば、高血圧症や高脂血症、糖尿病など症状に乏しい慢性疾患の治療薬は、つい飲み忘れられ、捨てられることが多い。本人の問題だけでは済まされない。病気が悪化して合併症などを引き起こすと、もっともっと莫大な医療費がかかるし、時として介護の人手が必要になったりする。多くの税金が使われ、負担は我々に跳ね返ってくる。年金だって、この先どうなるか分からないのに‥‥。

オカザキさんたら、キレイ事言ってるけど、薬局は薬がたくさん売れて儲かるんでしょうなどと勘ぐられても困るわ。そんなことはない。実は、薬が多くても少なくても利益はさほど変わらないのだ。

さて、業界を締め出されない程度に、プチプチいくわよ〜。
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